哲学的考察

「色即是空」とは

仏教の「色即是空」はこの世の中の全てにおいてその存在は「関係」から生まれると説いている。
「全ての事物はそれ自体で独立した不変の実態など存在せず、全ての事物は他者との因果関係(因縁)によってのみ存在する」という事になる。

幽霊も例外ではなく、人間という存在があって初めて認識される存在だと思う。

「幽霊は生きている人間との相互作用による現象なのか」

そこに実体が無いのに目に見えるもの、幽霊はそのようなものなのか。

フォログラフィーも、そこに情報エネルギーがあるだけで実体がない。

そこには通常の光の情報よりも情報量が多い電磁波があって物体の形を立体として見ることが出来る。

幽霊を見るだけでなく森公美子さんは、幽霊の身体に触れて肉体があることを確認した、しかしそれは

脳の機能としては実現可能のようである。

最新のバーチャルリアリティーは物に触れる感覚も感じさせてくれるのだそうです。

霊視や幽霊に触れられる体験とは、もはや究極のバーチャルリアリティーだと言えると思います。

人間の脳の可能性を体現している1つの例だとも言えそうです。

何もない空間から身体の一部又は全部を人前に現す、あるいはカメラに写って映像として捉えられる、または肉体が存在しない

のにあるように感じ取ってもらうこともできる。

霊がそうさせるのか、生きている人間の脳がそのように見せるのか、あるいは霊と生きている人間のお互いの関係性からそのような

現象が現れるのか。

ためしに、霊が必ず出現する場所にあらゆる機材だけを設置して、後日どのような現象が記録されるのかを確認する実験をすれば、

見ている人間が介在して初めて起こる現象なのか、人間が介在しなくても起こっている現象なのかが分かるのではないでしょうか。

まるで量子力学のの電子の振る舞いを彷彿とさせる関係性があるようにも見える、波の形態から観測者が観測すると粒子へと変容する

電子の振る舞い。

電磁波の中に紛れ込んで、それとも紛れ込まして我々の目に映ろうとする意思が存在するのだろうか。

「万物は流転する」

店内イメージ

人間も自然も全てのものは時の経過とともに変化する、それを「だれも同じ川に二度と入ることは出来ない」 と表現した。                                      ーギリシャの哲学者 ヘラクレイトスー
「ゆく川の流れは絶えずして、しかも元の水にあらず」                          

                                        ー鴨長明「方丈記」ー

全ての事象は時の流れとともに変化して、永遠に全く同じであることはあり得ない。 超常現象の起こる場所も時の経過とともに変化する、
いくら幽霊が出現する家や土地でも、いつまでも全く変わらずにそこに出現することは考えにくい。

「科学的に心霊現象を解明する」ことの難解さについて

幽霊の存在は科学的に証明されていないのでどんなに調べても、それは脳が創造した幻覚であるとの答えしか得られない。
一方、スピリチュアル系の人々は幽霊は完全に脳とは関係なく存在するエネルギー体のように捉えられている。

なるほど、様々な心霊体験を見聞きすれば単に脳が作り出した映像であるとは言い難いほどのバリエーションが存在する。

もちろん、人間の目に見える世界は、どのような世界であれ光が物質に当たり反射した様々な波長の電磁波を
脳が解釈して描き出した景色である事は間違いない。

幽霊とて脳が解釈した映像であることも間違いないと思う。

ただ厄介なのは、脳はそれまで記憶した怖い話や映像をエピソードとして大変リアルな物語を人間に体験させる
能力を備えている。

たとえ幻覚であっても、それを見た人間は夢や幻ではなく実際に体験した事実であると信じてしまうでしょう。

人間は脳の作用を外から捉える事が出来ないので、真実だと思うのは仕方のないことだと思う。

それは、ゲームの主人公が自分の世界を客観的に見ることが出来ないのと似ている。

したがって心霊現象、とくに幽霊の存在を科学的に証明することは大変に難解だと思う。